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santama💫

その日の深夜、茜がぐっすり眠っていたとき、押し入れの方から微かな光が漏れていることに気がついた。最初は夢かと思ったが、光はだんだん強くなり、押し入れの戸の隙間から、まるでオーロラのような七色の光が溢れ出した。 心臓がドキドキしながらも、茜はそっと押し入れの戸を開けた。すると、そこには見慣れたはずの押し入れの奥ではなく、目の眩むような 異世界 が広がっていた。 色とりどりの花が咲き乱れ、キラキラと輝く川が流れ、空には虹がかかっていた。見たこともないような不思議な生き物たちが楽しそうに歌い、踊っている。まるで絵本から飛び出してきたような、まさに おとぎの国 だった。 茜は呆然と立ち尽くしていた。その足元には、先ほど拾ってきたウサギが、ちょこんと座ってこちらを見上げている。その瞳は、昼間見たときよりもずっと輝いているように見えた。 茜の冒険は、今、始まったばかりだった。 茜の目の前には、信じられない光景が広がっていた。薄暗い自室の押し入れの扉を開けたはずが、そこにあったのは見慣れた押し入れではなく、まるで絵本から抜け出してきたような、きらめく異世界への入り口だった。そして、その扉の向こうへと茜の手を引いていたのは、他でもない、一匹の真っ白なウサギだった。 ウサギはぴょんぴょんと軽やかに跳ね、茜はその後を追う。足元に広がるのは、見たこともないほど鮮やかな色彩の花の絨毯。深紅の草花が風に揺れ、瑠璃色の蝶が舞い、頭上には七色の虹が架かっている。どこまでも続くその景色は、茜の心を一瞬で捉え、不安よりも好奇心が勝った。 どれくらい歩いただろう。やがて視界が開け、茜は息を呑んだ。目の前には、鏡のように澄み切った大きな湖が広がっていたのだ。湖面には空の色彩がそのまま映し出され、まるで世界が上下逆さまになったかのように錯覚する。茜がゆっくりと湖畔に近づくと、水面に映る自分を見つめる二つの影があった。 「え……?」 思わず声が漏れた。そこに映っていたのは、紛れもない茜の姿……ではなかった。そこにいたのは、自分をこの世界へといざなった、あの白いウサギと同じ、ふわふわの白い毛並みと、つぶらな赤い瞳を持つ、小さなウサギだったのだ。 茜は慌てて自分の手を見る。そこにあったのは、細くしなやかな人間の指ではなく、小さな、毛に覆われた肉球を持つ、まさしくウサギの足だった。耳に触れると、そこには長く伸びた、ぴくぴくと動くウサギの耳があった。 信じられない。理解できない。けれど、水面に映るもう一羽のウサギが、まるで「どうしたの?」とでも言いたげに、真っ直ぐに茜を見つめ返している。それは、茜を導いてくれた、あの白いウサギだ。茜は混乱しながらも、湖面に映る自分——ウサギになった自分と、白いウサギを見つめ返した。この美しい異世界で、ウサギになった茜の冒険が始まる